関東風と関西風、実は全く違う!すき焼きの調理法を徹底比較
「すき焼き」と聞いて、皆様は、どんな調理法をイメージしますか?
実は、関東と関西ではすき焼きの作り方が大きく異なります。
年末年始や特別な日のごちそうとして愛されるすき焼きですが、地域によってこれほど調理法が違うことをご存知でしょうか。
関東風すき焼きの特徴は、「割り下で煮る」スタイルです。
醤油・みりん・酒・砂糖・だしをあらかじめ合わせた割り下を鍋に入れ、そこに牛肉と野菜を一緒に煮込んでいきます。
もともと「牛鍋」と呼ばれていた料理がルーツとなっており、味が均一になりやすく、野菜にも肉の旨みがしっかり染み込むのが魅力です。
一方、関西風すき焼きは「まず焼く」スタイルです。
熱した鉄鍋に牛脂を溶かし、まずは牛肉だけを焼きます。肉に軽く火が通ったら、直接砂糖と醤油をふりかけて味付け。
その後、野菜を加えて野菜から出る水分で調理していきます。肉本来の香ばしさと濃厚な味わいを楽しめるのが特徴です。
この違いは歴史的な背景に由来します。
関西では江戸時代から農具の「鋤(すき)」を鉄板代わりにして魚を焼く「魚すき」が親しまれており、この調理法が牛肉にも応用されました。
関東では明治以降、牛肉の臭みを消すために味噌煮から醤油ベースの鍋料理へと発展。
大正12年の関東大震災後、多くの牛鍋屋が閉店したことで関西の「すき焼き」という呼び名が全国に広まりました。
どちらの調理法も生卵につけて食べるのは共通しています。
卵をつける食べ方は明治時代の大阪で考案されたと言われ、熱々の肉を冷ましながら食べる知恵が全国に広まったのです。
米沢牛の特徴とすき焼きとの相性が抜群な理由
日本三大和牛のひとつに数えられる米沢牛。山形県置賜地方の厳しい自然環境の中で、33ヶ月以上という長期間をかけてじっくりと育てられます。
この長期肥育こそが、米沢牛の最大の特徴である「口どけの良さ」を生み出しているのです。
米沢牛の脂肪融点は非常に低く、手で触れただけでも溶け出すほど。
一般的な和牛は28ヶ月程度で出荷されますが、米沢牛は33ヶ月以上かけて育てられることで、不飽和脂肪酸(オレイン酸)が増加し、良質で旨みの強い脂へと変化します。
この低い融点のおかげで、口に入れた瞬間にとろけるような食感を味わうことができるのです。
また、米沢牛は未経産の雌牛のみに限定されています。雌牛は去勢牛に比べて小柄ですが、肉質がきめ細かく香りが非常に良いとされています。
これほど厳格な基準を設けているブランド牛は、米沢牛と松阪牛など数少ないのです。
すき焼きとの相性が抜群な理由は、この脂質の特性にあります。
煮込んでも焼いても、米沢牛の脂は割り下やタレと美しく調和し、くどさを感じさせません。
「お肉の脂身が苦手」という方からも「米沢牛は全く胃もたれしない」という声が多く寄せられるのは、この脂質融点の低さが理由です。
さらに、米沢牛は赤身にも脂の成分がしっかり浸透しているため、赤身部分も驚くほど柔らかく、噛むほどに旨みが広がります。
すき焼きで煮込んでも肉がパサつかず、しっとりとした食感を保てるのは米沢牛ならではの魅力です。
【調理法別】関東風・関西風それぞれに合う部位の選び方
すき焼きをより美味しく楽しむためには、調理法に合った部位選びが重要です。関東風と関西風、それぞれの調理法に最適な部位をご紹介します。
関東風(割り下で煮る)におすすめの部位
関東風すき焼きでは、割り下でじっくり煮込むため、煮込んでも硬くなりにくい部位が適しています。
・肩ロース:すき焼きの定番として最も人気の部位。きめ細かな霜降りが入り、味・風味・柔らかさのバランスが非常に良いのが特徴です。割り下で煮込むことで旨みが引き立ち、とろけるような柔らかさになります。
・リブロース:ロースの中でも最高部位とされ、きめ細かな肉質で霜降りが美しく入ります。肉自体が柔らかく煮込んでも硬くなりにくいため、すき焼き向きの部位といえます。特別な日のすき焼きにおすすめです。
・モモ(赤身):脂身が少なくヘルシー志向の方に人気。煮込みすぎると硬くなりやすいので、火加減には注意が必要ですが、赤身ならではの濃い旨みを楽しめます。
関西風(焼いてから味付け)におすすめの部位
関西風すき焼きでは、最初に肉を焼くため、脂の香ばしさと肉本来の旨みを活かせる部位が向いています。
・サーロイン:ヒレについで柔らかく、きめ細かな肉質が特徴。焼くことで脂から良い香りが立ち上り、砂糖と醤油の味付けと相まって格別な味わいに。最高級のすき焼きを楽しみたい方に。
・バラ:赤身と脂肪が層になった三枚肉。脂が多くこってりした濃厚な味わいが特徴で、焼くことで香ばしさが増します。コストパフォーマンスも良く、気軽なすき焼きにぴったりです。
・肩ロース:関東風同様、関西風でも万能に活躍。焼いた時の香ばしさと、程よい脂の甘みのバランスが絶妙です。
米沢発祥「置賜風すき焼き」という第三の選択肢
関東風でも関西風でもない、米沢牛の産地ならではのすき焼きがあることをご存知でしょうか。
それが「置賜(おきたま)風すき焼き」です。米沢牛を最も美味しく食べるために地元で受け継がれてきた調理法をご紹介します。
置賜風すき焼きの最大の特徴は、「野菜から先に入れる」こと。一般的なすき焼きでは肉を先に焼いたり煮たりしますが、置賜風では順序が逆になります。
置賜風すき焼きの作り方
1. 熱した鍋に牛脂を引き、まずネギとごぼうを炒めます。牛脂にネギの香りをしっかり移すように焼いてください。
2. 次に白菜、きのこ類、豆腐などの野菜を入れていきます。
3. 野菜の上に蓋をするように、広げた牛肉をのせていきます。
4. 割り下を加え、割り下と野菜の蒸気で牛肉に火を通します。
5. 牛肉の表面の色が変わったら完成。肉を割り下にくぐらせ、生卵につけていただきます。
この調理法の良さは、高級な米沢牛を煮込みすぎる心配がないこと。蒸気で優しく火を通すことで、肉の柔らかさととろけるような食感を最大限に引き出せます。
また、野菜から先に火を通すことで、野菜の旨みが割り下に溶け出し、その旨みを肉が吸収するという、理にかなった調理法なのです。
米沢牛を手に入れたら、ぜひ一度この置賜風すき焼きをお試しください。産地の人々が長年かけて編み出した、米沢牛を最も美味しく食べる方法です。
すきやきおすすめの商品
まとめ:米沢牛で最高のすき焼きを楽しむために
すき焼きの調理法には、割り下で煮る関東風、焼いてから味付けする関西風、そして野菜から先に入れる置賜風という選択肢があります。
どの調理法を選ぶかは、お好みや手元にある部位によって決めるのがおすすめです。
濃厚な味わいと安定した美味しさを求めるなら関東風、肉本来の香ばしさと力強い味わいを楽しみたいなら関西風、
そして米沢牛のとろける食感を最大限に活かしたいなら置賜風がおすすめです。
どの調理法を選んでも大切なのは、良質な牛肉を使うこと。
米沢牛は脂肪融点が低く、口の中でとろけるような食感と上品な甘みが特徴です。
33ヶ月以上の長期肥育で育まれた深い旨みは、すき焼きという料理で最高の輝きを放ちます。
当店「米沢牛黄木」では、創業以来100年以上にわたり、目利きで選び抜いた最高品質の米沢牛をお届けしております。
すき焼きに最適な肩ロースをはじめ、リブロース、モモなど様々な部位をご用意。
特製の味噌だれとセットになった商品もございますので、ご家庭で本格的な置賜風すき焼きもお楽しみいただけます。
ご家族やご友人と囲む鍋は、何物にも代えがたい幸せな時間です。その特別なひとときを、ぜひ米沢牛で彩ってください。




































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